我が国に初めて本格的な南宋禅を伝えた大覚禅師の禅の心、いうなれば 「禅心」を称揚すべく、750年遠諱事業を行ってまいります。
鎌倉幕府の最高権力者として武士を率いた北条時頼公は、平和な世の中を実現するため新たな精神的支柱として大覚禅師の禅心に参じ、国家安寧を祈願する建長寺を創建されました。御遠諱を契機とし改めて大覚禅師の禅心に立ち返り、それを参得し、次世代に引き継ぐ基盤をさらに強固なものにするべく遠諱事業を進めていくことが、異国の地で禅の普及に生涯を捧げた大覚禅師への最も大きな報恩行となるでしょう。
一人一人が、清らかで穏やかな心持ちで生きることができれば、それは平和な社会の実現へとつながります。この意味において、750年遠諱事業は、大覚禅師と時頼公が平和を祈願して建長寺を創建した想いと相通ずるものと確信します。
令和10年春の御遠諱には皆さま是非お参りください。